■ネット時代に疲れた人の処方箋
帯には「休脳のススメ」のコピー。目をつぶり、バスの壁際に頭を寄せる著者の穏やかな表情が目を引く。「脳ブーム」の時代に「考えない」効用を説いた指南書が、2月の発売から1カ月余りで5刷3万8千部を発行、順調に売れ行きを伸ばしている。
著者の小池龍之介さんは、山口県の正現寺副住職、東京都世田谷区の月読寺住職として修行を積む現役僧侶。お寺とカフェの機能を兼ね備えた「iede cafe」運営のほか、カルチャーセンターで一般向けの座禅指導にも取り組んでいるほか、旺盛な執筆活動で『「自分」から自由になる沈黙入門』(幻冬舎)などヒット作を連発している。
余計なことを考えすぎてしまう「思考病」が、集中力の低下やイライラ、不安を引き起こしていると本書は説く。目、耳、鼻、舌、身(感触)の五感をとぎすまし、自由な思考を獲得するための練習として、「話す」「聞く」「見る」といった日常のさまざまな場面の行動を検証していく。
仏教用語をやさしく解説しながら、心身をゆがませる行為を律する記述に、耳が痛くなることも。「(ブログや掲示板などで)自我を肥大させるものを読まない、書かない」「メールではなるべく相手の自我を刺激しない」といった指摘は、ネット時代に疲れた人にとっての処方箋(しょほうせん)にもなりそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100403-00000020-san-soci
