金田一秀穂さんがオモシロ辞典 ヒトの言葉、カニ語に訳すと
ヒトの「前向きに考える」は、カニ語に訳すと「横向きに考える」…。さまざまな動物の目線に立って空想で作り上げたオモシロ辞典「人間には使えない蟹(かに)語辞典」(ポプラ社)が出版された。いわゆるトンデモ本の類かと思いきや、著者は日本語研究の第一人者で杏林大教授の金田一秀穂さん(55)。生態と言葉の関係を探る“高度な試み”なのだという。「そもそも言語って何だろう、という本質に迫るのが目的です」と話す。(村上智博)
金田一さんによると、日ごろ私たちが何気なく使っている言葉は、「実に人間に都合のいいようにできている」。身体的特徴や生態などの生物的条件によって“制約”を受けるコミュニケーション手段だという。
例えば「前後」という言葉。人は身体の正面、顔がある方向を「前」といい、付いていない向きを「後ろ」という。だが、身体の形が異なる動物なら“言語”も違ってくるに違いない。金田一さんは、そう考えた。
カニであればどうか。人間の感覚なら「前」は、目のついている方向と考えるかもしれない。だが、常に横向きに歩くから「前」は「横」になる。つまり「前向きに考える」は「横向きに考える」という言い回しになるはず。さらに言えば「後ろ向き」という概念はカニの世界ではナンセンスだろう。
引用元 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090215-00000523-san-ent
